IHIと三菱地所は2021年3月19日、豊洲2丁目のアニヴェルセル豊洲やCAFE;HAUSなどの位置する4-2街区において、「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」を始動すると発表しました。
これまでIHIが暫定的な利用として貸し出していた土地にあるアニヴェルセル豊洲やTOYO TIRES TOYOSU DOME、CAFE;HAUS、シンフォニア保育園分園は2021年3月をもって営業を終了。
2021年度内に解体することを正式に発表し、同場所では2025年6月の竣工を目標に2棟のビルを建設します。
【更新】閉店後、店舗建物は解体されました
対象の住所は、東京都江東区豊洲2丁目14-1、豊洲2丁目14-2、豊洲2丁目14-4。「アーバンドック ららぽーと豊洲」のすぐお隣です。
豊洲2・3丁目の再開発はこれで完成へ
それでは、IHIと三菱地所が共同で開発を進めることになった「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」について、各ポイントを見ていきましょう。
オフィス、大屋根のある広場、商業施設
建設する2棟のビルは、北側に地下1階・地上18階建てのビルA棟と、南側に地下1階・地上15階建てのビルB棟となるもよう。2棟の間には大屋根のある広場を設置します。
企業のオフィスや商業施設に加え、スタートアップ企業の誘致や、起業家等の交流を可能とするインキュベーションオフィス、シェア企業寮を整備。これまで豊洲にはなかった人材・企業とのコラボレーションをはかり、豊洲が新たなビジネスを創出し、発信する場となることを目指すとしています。
2棟のビルの誕生により、ここで働く人は7,000人ほどを見込んでいるとのことです。
インキュベーションオフィスの賃料が一体いくらになるのか気になるところですが、決してお安いお値段ではなさそう。
商業施設はおそらくららぽーとのような大きいものではなく、豊洲フォレシアの1階にある商業ゾーンっぽい規模を想像しています。逆に、大きな商業施設が誕生したらそれはそれでサプライズです。
シェア企業寮は「豊洲荘」?
また、シェア企業寮を整備するというのが興味深かったので調べてみたところ、三菱地所が設計し、複数企業の利用を前提とした644室のシェアハウス「月島荘」(中央区月島)に近い形の寮になるのかなと推測。
月島荘の例でいえばキッチンやラウンジ、スタディールーム、ジム、マルチルームを備えており、家賃は共益費・光熱費・税込みで約13万円ほど。
これに豊洲らしさを追加し、「豊洲荘」となるのなら面白いなぁ〜なんて思いました。
フォレシア横の歩行者デッキとつながる
そして、「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」の広場を囲むように2階部分には歩行者デッキを整備。
嬉しいことに、すでに晴海通りにかかっている歩行者デッキともこれがつながり、新ビルと豊洲3丁目(豊洲フォレシアなど)方面との行き来が容易になります。
ちなみに、晴海通りのこの辺りには「東京BRT」の豊洲停留所が整備されることから交通の利便性も向上し、この歩行者デッキも利用する機会が増えそうです。
今回の豊洲2丁目における「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」の実施により、豊洲2・3丁目の再開発は完成を迎えます。
三菱地所が落札したのは2020年冬
なお、この情報を筆者が最初に入手したのは2020年11月下旬。
「どうやらアニヴェルセル〜CAFE;HAUSの場所は三菱地所が落札したもようです」とのタレコミをいただき、正式発表のタイミングを待っていたところでした。また、別方面からは「オフィスビルが建設される」との情報もすでにありました。
これまで豊洲地区において、IHIと三菱地所は豊洲フォレシアや豊洲フロントを共同で開発しており、晴海通りを挟んで向かい側に位置する「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」においても共同で開発を進めます。
オフィス色がますます強まる豊洲エリア
豊洲は、豊洲ベイサイドクロスやSMBC豊洲ビルに続き、2021年11月に開業の「メブクス豊洲」にも多くの企業が順次入る予定。
2025年6月には「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」による新ビルが建ち、さらに多くの企業がやってくるわけです。テレワークを考慮しても、昼間人口はこの5年でだいぶ増えるのではないでしょうか。
3月26日・27日にはアニヴェルセル豊洲前の「豊洲三丁目歩道橋」がついに撤去され、横断歩道が整備へ。そして、いよいよ「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」が動き出します。
■アニヴェルセル豊洲の営業終了について
■CAFE;HAUSの閉店について
■TOYO TIRES TOYOSU DOMEの閉鎖について