開店・閉店

豊洲の名店「バル ブレッツァ」が閉店へ 三栄堂・渡辺社長に“今後”の話を聞いてみた

美味しいスペイン・イタリア料理をこだわりのワインとともにいただける豊洲の「バル ブレッツァ」が、残念ながら閉店となりました。

コロナ禍の2021年夏より約1年半もの間ずっと休業を続けていた同店ですが、営業再開を心待ちにしていた方も多かったことでしょう。

今回、バル ブレッツァを12年間運営してきた株式会社三栄堂の渡辺哲三社長より、閉店の理由とその後の見通しを伺う機会をいただきました。

また、渡辺社長は生まれも育ちも豊洲。そこで、70年以上にわたって見守ってきた豊洲の将来についてもお伺いすることができました。

豊洲で貴重なちょい呑みできる店が閉店へ

豊洲の中心からやや外れたところにあるバル ブレッツァ。

木の温かみとレトロ感ある建物は、実はもともとガラス屋さん。1階が作業場で、2階を住宅だったのだとか。

ガラス屋の店主がそこを手放すというので、三栄堂が購入してバルに。

最初、建物は建て替えるつもりだったそうですが、建て替えるなら建ぺい率の関係で元の建物よりも狭くしなけばならず、やむなく改修・補強してそのまま使用。

そして、2010年。バル ブレッツァがオープンしました。

筆者にとってお気に入りのお店のひとつで、豊洲へ遊びにきた友人たちを連れて飲んだり、集まりの打ち上げで利用したり、また、ひとりでランチを食べに行ったりと、さまざまなシーンで利用させていただいたお店でした。

深夜営業してる豊洲の「バルブレッツァ」、住民やオフィスワーカーに愛される定番ワインバル豊洲駅から徒歩4分ほどの場所にある「BAR BREZZA(バル ブレッツァ)」はイタリア&スペイン料理をメインにしたバルで、リーズナブル...
(ランチでいただいた肉厚のローストポーク)

料理が美味しいのはもちろんなんですが、ちょっと入って飲めるお店が少ない豊洲で、バル ブレッツァは貴重なちょい呑みバーでもありました。肌感覚ではかなりたくさんのファンがいらっしゃったように感じます。

しかし、コロナ禍で人々の飲食店離れや、その後の人手不足も影響し、2023年1月をもって閉店へ。

自社物件なので機会を伺って復活させることもできたはずですが、どうして店を閉めなければならなかったのか。

苦渋の決断を下した背景には、豊洲を良い街にしたいという渡辺社長の想いがありました。

いつまでも店を休業したままでは豊洲のためにならない。もし、ここを有効的に使ってくれる企業やお店があるなら、そちらに託したい――。

その想いから、バル ブレッツァを貸し出すことに決めたのです。

募集はすでに開始していて、想定以上にたくさんのオファーが来ているそう。やはり、豊洲で店をやりたい人は多いみたいです。

渡辺社長は「飲食からのオファーを希望しています。豊洲にない新しいスタイルのお店に来てほしいです」と言います。

一例を挙げてもらったところ、和菓子や鰻屋、天ぷら屋など、今の豊洲にないお店を希望しているのだとか。

「新しいお店はこの春にオープンしてもらって、ぜひ繁盛してもらいたい」と、応援する姿勢です。

三栄堂の次なるお店は “千客万来施設への出店”

実は三栄堂、豊洲商店街、渡辺社長はいずれも1949年(昭和24年)生まれ。今年で74歳(創立74年)で同い年なんだとか。

ですから、渡辺社長の豊洲への愛は人一倍強いわけです。

そこで、三栄堂の今後と、豊洲の将来や希望も含めて今考えていることを伺ってみました。

(株式会社三栄堂 渡辺哲三社長)

表情がグッと変わって、何やら楽しそうに語り始める渡辺社長。すると、いきなり驚きの発言が!

「来年、できれば千客万来施設に店を出そうと思っています」

豊洲市場の敷地内で2023年秋に完成予定で、2024年1月ごろオープンすると見られている「千客万来施設」への出店です。

なんと、三栄堂が何らかのお店を千客万来施設に出そうと計画しているとのこと!これにはビックリしました。

(豊洲市場で2024年1月ごろオープン予定の千客万来施設)

飲食店ではなく物販店だそうで、詳細はわかりませんが例えばパティスリーSAKURAの支店といった感じでオープンするのかもしれませんし、まったく新しいお店なのかもしれません。

せっかく豊洲市場に千客万来施設ができるのだから、地元企業や豊洲らしさのあるお店がないとただのショッピングモールになってしまうとの危機感から出店したいとのこと。

筆者個人としても、ぜひ豊洲や江東区からの出店を期待したいところです。三栄堂の新しいお店を今から楽しみにしたいと思います。

豊洲4丁目に広場やチャレンジショップをつくりたい

バル ブレッツァの閉店で悲しい雰囲気だったのも束の間、お話を伺っているうちに豊洲トークでついつい盛り上がる我々。

豊洲の昔話を聞いたり、未来の話をしたりしていると、ほんと楽しくなっちゃいます!

あくまで現時点では何も計画は決まっていないものの、今後予定されている都営アパート跡地を含めた豊洲4丁目の再開発についての話題も。

(移転が完了し、近いうちに解体が始まる都営豊洲四丁目アパートの旧建物)

筆者が「4丁目にみんなが過ごせる広場みたいのが欲しいです」と個人的な要望を挙げると、

「ちょっとしたステージがあって、ときにはイベントを開催したり、カフェや飲めるスペースに囲まれた広場があると賑わっていいよね」と渡辺社長。

「若い人が曜日ごとに入れ替わりで自分の店をやれるチャレンジショップやシェアキッチンとかも欲しいね」と続けました。

たしかに、豊洲は1階の路面店で家賃が坪5万円弱するようなところもあり、個人や小規模事業者がお店を出したくても出せないのが現状です。

家賃を複数の店長で折半しながら日替わり・週替りなどで出店できる仕組みがあるといいなぁと思っていたので、新しいお店の可能性を広げるためにもチャレンジショップやシェアキッチンはぜひ欲しいと感じました。

豊洲、最高!といえる街に

そして、理事長を務められている豊洲商友会協同組合(豊洲商店街)については、これからも「豊洲はちみつ」の養蜂を続けていきたいし、今年は去年の130kgを超える収穫を目指したいとのこと!

筆者も豊洲はちみつのメンバーなので、が、がんばります・・・。

「商店街としては豊洲をいままで以上に良い街にしていきたいですし、『豊洲、最高!』と言ってもらえるくらい素晴らしい街にしていきたい。ぜひ皆さんのご協力をお願いします」とコメント。

東京都には2,400もの商店街があるなかで、昨年の「商店街グランプリ」では豊洲商店街が堂々の2位(準グランプリ)を獲得しました。元気ある商店街のひとつとして認められたわけですから、豊洲住民として嬉しい限りです。

今後もより良い商店街になってくれたらいいなと思いますし、それが豊洲の街全体の住みやすさや楽しさの向上にますますつながることを願っています。

いつの日か再び豊洲で復活するかも

最後に、バル ブレッツァをよく利用してくださったお客様に向けて渡辺社長よりメッセージをいただきました。

「バル ブレッツァは閉店しましたが、ちょっと入って1杯やれるお店は豊洲に必要だと感じていますし、豊洲4丁目の再開発後にまた復活するかもしれません。まずはペル・エ・メルで帰りがけにビールやワインを1杯やれるようにしたいです。

また、三栄堂は決して大きな会社を目指しているわけではなくて、まずは100年続くように頑張りたいです。豊洲で愛される企業に、またパン・洋菓子を中心に圧倒的に皆さまから支持されるお店になれるように、努力していきたいと思っています」

取材は予定の時間をオーバーし、気づけば1時間以上もお話してくださいました。渡辺社長、お忙しいなか本当にありがとうございました。

バル ブレッツァの閉店は残念ではあるものの、あの場所に次はどんなお店が誕生するのかを楽しみにしておこうと思います。

ちなみに、バル ブレッツァで美味しい料理を作ってくれていた高橋シェフは姉妹店の「on the CANAL(オンザカナル)」に移り、再び腕を奮っていますのでぜひ足を運んでみてくださいね(*^^*) 空いている平日がオススメです!

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長文となりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました!

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