内閣府が中心となって科学技術の革新を進める国家プロジェクトのSIPが、湾岸エリア(東京臨海部周辺地域)の一般道や首都高で自動運転技術の実証実験を行っています。
SIPは2018年度から有明・お台場エリアに信号機と連携した無線通信を可能とするITS路側機を設置し、準備。2019年度からはインフラ協調型の自動運転を実証実験を行ってきました。
そして、2021年度からは実証実験の後期がスタートしています。
2022年3月まで有明などで実施へ
有明のタワーマンション、シティタワーズ東京ベイの住民さんからご提供いただいた資料写真によると、有明やお台場での実証実験期間はこの4月から2022年3月末までだそうです。(写真提供:有明スピリッツ(仮)さん)
実証実験の内容は、自動運転における交差点での通行・停止が可能かどうかの検証。信号情報の配信によるインフラ協調システムのテストです(参考:SIPより)。
信号が黄色のときに停止線を通過できず、かつ急減速なしでは停止不可能なタイミング(いわゆるジレンマゾーン)を回避するため、実験では信号の先読み情報を活用。車載センサーと通信による二重チェックで信号機の認識精度を向上させます。
ITS無線路側機を見てきた!
実際に設置済みのITS無線路側機を探してみました。実証実験に伴う信号情報提供用ITS無線路側機の設置場所が以下のマップのとおりです(参考:SIPより)。
下の写真に写っているアンテナのような物はこの周囲の信号機にだけ見られるもので、おそらくこれがITS無線路側機なのだろうと思います。↓
近隣の信号機にけっこう付いてる。
たくさんの交差点があり、一般車に加えて歩行者・自転車の通行が混在する有明・お台場はテストするのにもってこいの場所。地域にもメリットがあります。まだ先になると思いますが、これらの先進技術が実用化すればより安全な地域になるでしょう。
2021年秋以降は、公衆広域ネットワークを利用した様々な情報の車両への配信の仕組みの社会実装に向けて、実際の交通環境でより多様な交通環境情報を使えるように実験環境を整備し、実証実験を行うとしています。