2024年8月31日(土)、豊洲4丁目のオシャレな美容室「Route hair design(ルート ヘア デザイン)」が閉店しました。
「とよすとを見ているお客様、すごくいらっしゃいますよ。髪をカットしているときにお客様とのトークの中でよく登場します。新しい飲食店できるみたいよとかお客様に教えてもらいますもん」
「僕らもこの近辺に住んでいるんですが、とよすとをよく見させていただいています。それで、ここを閉店というか移転することをとよすとさんにお伝えしておいた方がいいなと思ったんです」
と話してくださったのは、ルート ヘア デザインの共同店長である山下さんと斉藤さん。
ルート ヘア デザインを閉店し、すぐ近くで営業している姉妹店の「HAIR WORKS JOURNEY(ヘアワークス ジャーニー)」と統合することになったそうで、お話を伺ってきました。
10年営業してきたルート、8月31日で閉店
伺ったのは8月上旬。このときは9月上旬ごろに閉店するとのお話だったのですが、8月31日に閉店し、9月1日に移転となりました。
9月1日時点でお二人はヘアワークス ジャーニーで勤務されています。
ーールートをオープンしたときの様子を教えていただけますか
斉藤
「オープンしたのはちょうど今から10年前の2014年で、山下とふたりで始めました。元々ここはおばあさんが床屋さんを営業していたお店なんです。年齢を理由にお店を閉められると聞いて、それなら僕らが!と、DIYして美容室を開きました。地域密着を目指していたので近所にお住まいの方々にはよく来ていただきましたし、本当に豊洲に育てていただいたと言っても過言ではありません」
山下
「当時小さかった子も今ではずいぶん大きくなっていたりして。そうそう。目の前にあった都営アパートの1階に駄菓子屋さんがあったんですが、そこのおばあちゃんもよく来てくれたんですよ」
おふたりとも、創業当時を振り返りながら笑顔で懐かしい話に花を咲かせます。
ルート ヘア デザインの店名の由来は、「アメリカのシカゴからロサンゼルスまでを横断する3,000km以上ある一本道“ルート66”から取った」(斉藤)とのこと。アメリアの道路標識を模した看板がオシャレ。
斉藤
「姉妹店は“ヘアワークス ジャーニー”は、お客様とスタッフにとってどちらもここで成長して、旅の思い出になるようなお店になってくれたら良いなと。そんな人生の旅を表して“ジャーニー”にしました」
ヘアワークス ジャーニーは「焼肉スタミナ苑とりとん 豊洲店」と同じ建物の3階。
じわじわ漂ってくる豊洲四丁目再開発の匂い
ーーそもそも、ルートを閉店される理由は何なのでしょうか
斉藤
「シンプルに契約が切れるからなんです。10年の定期借家契約で使わせていただいていましたし、それに建物の老朽化もひどいので。次の更新時には借りれないかもというある程度の覚悟をもって続けてきました」
山下
「契約更新できたらまだまだやりたかったですね。でも、ご覧のとおりお店が狭いですから、よく来ていただいているお客様だけでキャパがいっぱいになっちゃって、新しいお客様を受け入れる余裕がないのも課題でした」
斉藤
「そういう背景や懸念点が早めにわかっていたので、2018年に姉妹店(ジャーニー)を出店しました。今後はジャーニーの方へよろしくお願いしますとお客様にはお伝えしているところです」
ーーなるほど、そういう理由でしたか。ちなみに閉店後の建物は解体となるのでしょうか
斉藤
「建物のオーナーさんは某ディベロッパーへ売却するそうなので、おそらく更地になっちゃうんじゃないでしょうか。9月27日に引き渡しなのでその前に閉店するかたちになりますね」
なんと・・・!ちょっと脱線しますが、筆者の直感が正しければ、豊洲四丁目駅前地区の再開発が新しいフェーズに入りつつある可能性を感じました。
この地区では、地域住民やお店・企業などをメンバーに含む「豊洲四丁目駅前地区まちづくり協議会」が発足しています。
何年も前から豊洲四丁目側の豊洲駅前を再開発することを想定した動きがあるのは知っている人は知っている話ですし、今さら隠しておく話でありませんので、機会があれば(妄想レベルも含めて)記事にまとめたいなと思います。
ーー実際にはジャーニーへの移転・統合ということになんですね。最後にこれまでルートをご利用されてたお客様にメッセージをいただけますか
山下
「私は2年前からジャーニーの方でやっていますので、引き続きよろしくお願いします。ただ、ルートに愛着をもってくれているお客様もいると思うので寂しい気持ちがありますが、これからも末長くよろしくお願いします」
斉藤
「もう10年か〜と思っていただいているお客様もいらっしゃると思うのですが、ルートとしてこれで区切りですね。お店が潰れたわけじゃありませんので、今後はジャーニーをよろしくお願いします」
店内をぐるっと見させていただいて、最後に10年ずっとお店の看板犬として愛されてきた「かりあげ君」と一緒に記念撮影。
すぐ近くに移転なのでそこまで悲しむ必要はなさそうでホッとしましたが、建物がなくなるのは寂しく感じる方も少なくないかもしれませんね。
斉藤さん、山下さん、ありがとうございました。
これからはヘアワークス ジャーニーを営業しながら、豊洲を盛り上げていってほしいです!