「深川八幡祭り(富岡八幡宮例祭)」は神田祭・山王祭とともに江戸三大祭りに数えられ、“水掛け祭り”と称させるように沿道から大量の水が地域を代表する御神輿(おみこし)に向かって放水される巨大なお祭りです。
深川八幡祭りは江戸時代から続く伝統あるお祭りで、3年に1度“大祭(本祭り)”と呼ばれる最も規模の大きなお祭りが開催されます。八幡宮の御鳳輦(ごほうれん)が渡御を行う大事な大事な年が、なんと今年2017年なんです!大祭は8月13日(日)に行われます。
人気すぎて江戸時代には一番の見せ場である永代橋に人が殺到し、橋が崩落するという大事故が起こったんですよ。
さて、豊洲は深川八幡宮(富岡八幡宮)の氏子町会にあたり、豊洲の住民は氏子になります。
この豊洲やお隣の枝川にも御神輿があり、豊洲町内では「豊洲睦(とよすむつみ)」という団体が深川八幡祭りにおける御神輿の管理・運営をしています。
深川八幡祭りの御神輿は全体で600人くらいの担ぎ手がいますが、豊洲睦は10人程度。太鼓などお囃子(おはやし)も豊洲の保存会がやっています。
御神輿は誰でも自由に担げるものではありませんが、礼をわきまえ、お祭り当日の服装をしっかり用意すれば、新しく豊洲に引っ越してきたばかりの人でも御神輿を担げます!ウェルカムな態度なのが豊洲睦の優しいところ。間口を広げて担ぎ手を募集しています。大祭の当日には豊洲の街を御神輿を担いで歩き、非常に盛り上がること間違いなしです!
2017年8月13日の本番を控え、6月4日(日)には御神輿を担ぐための練習が行われました。街の各地にある掲示板には練習スケジュールの書かれた貼り紙がしてあり、見かけた方もいることでしょう。この日、筆者は練習風景を取材させてもらいました。
豊洲睦では本番当日にケガをしないよう、初めての人に向けて御神輿の担ぎ方をレクチャー。見せ場では「さし」「もみ」といった息を合わせたパフォーマンスを行うための練習を、本番までに全4回実施します。誰でも自由参加が可能です。
この日は女性も含め、豊洲睦のメンバーではない大人が10人以上が集まりました。
御神輿を担ぎながら片手で叩く「さしあげ」や、腰のあたりから神輿を上下にあげる「もみあげ」は、見物人が絶対に見逃せない見どころのひとつ。
「もみあげ」は腰のあたりから神輿を上下に揺らし、「もめ!」で肩から神輿をはずして腰下あたりまで下げて、「もめ!もめ!もめ!」の3回目の「もめ!」で神輿を宙にあげるという大胆なパフォーマンス。これはぜひ本番当日に見たいですね!
なお、わっしょい!のリズムがゆっくりなテンポから速いテンポになると「あ、何かあるな」と、心の準備をしておくのがコツなんだとか。「さしあげ!」または「もみあげ!」の声がかかったらそれをやる。といった2点を覚えておきましょう。
丸太で組まれた練習用の御神輿は重いはずなんですが、みなさん笑顔で楽しんでいましたよ♪
深川八幡祭りの御神輿は門前仲町のど真ん中や、豊洲の交差点が見せ場。そして、永代橋では担ぎ手が御神輿の目立つ位置で担ごうと、場所争いが激しいほど人気なスポットだそうですよ。
神輿をかつぐには「半纏(はんてん)」が必要で、半纏は「豊洲商友会」や「魚や かとう」などで7月末から購入申し込みができるようになります。半纏は襟が紺色のものとなり、100着程度を用意。サイズはM・L・LL。価格は8,000円で半纏には帯が含まれます。
ただ、半纏の中に着る「半股引(はんだこ)」や「足袋」などは専門店で揃える必要があります。豊洲睦によると、清澄白河で大正13年から続く呉服屋「田巻屋(たまきや)」は試着して買えるのでオススメとのこと。
服装については豊洲睦のブログで詳しく案内するそうなので、続報を待ちたいと思います。
2017年は8月11日(金)に神輿を組み上げると13日(日)の本番まで寝ずの番をしてお神輿を守るんだそうです。ちなみに、前日の12日(土)は富岡八幡宮へお神輿を持って行く「宮入り」や「子供神輿」が行われます。
御神輿担ぎの練習を目の当たりにし、筆者も担いでみたくなりました。本番当日は撮影に回るので担ぐことはできませんが。。。(^_^;)
富岡八幡宮神輿総代連合会 加藤副会長は「やっぱり自分で体験してもらって、楽しんでもらうのが一番です」と笑顔でおっしゃっていました。今後の練習スケジュールは6月18日(日)、7月2日(日)、7月23日(日)。いずれも朝10時〜12時にセブン-イレブン豊洲店付近で実施されます。
→ 豊洲睦