2018年10月11日、これまで新橋駅前発の“築地市場”行きだった都営バス「市01」が“豊洲市場”行きに変更となりました。また、新たに「市01急行」の運行がスタートし、バスを利用して豊洲市場へと向かう人の足として期待が高まります。
豊洲市場が開場し、豊洲市場行きバスの運行初日を迎えた10月11日。始発である5時2分発の「市01急行」に乗り、新橋駅前から豊洲市場へバスで向かうことにしました。バスは新橋駅前・銀座口の①のりばから。
スムーズには行かないだろうと思ってはいたのですが、案の定、バスは渋滞に巻き込まれ豊洲市場に到着するのはなかなか大変な道のりとなりました。乗車して気づいたことなどをレポートしたいと思います。
40人超の豊洲市場行きを待つ姿が
4時45分ごろに新橋駅前に行ってみると、お客さんが4〜5人ほどバス停の前にいらっしゃいました。皆さんは①のりばでバスを待っていたので、間違いなく「市01急行」で豊洲市場へ向かう方々だとすぐにわかりました。
5時2分の始発バスが到着。このとき、バス停で待っていた人の数は40人を超えていました。すごい人数です。どうにか全員がバスに乗ることができましたがこれ以上多かったら次の便(5時18分発)を待たなければいけなかったでしょう。
ちなみに「市01急行」「市01」は都営バスですから、乗車運賃の支払いには現金のほかSuicaやPASMOが利用できます。
始発バス「市01急行」は渋滞の中を走ることに
急行は「国立がん研究センター前」で停車したあと、他には停まらずに豊洲市場方面へ向かいます。
筆者たちを乗せた始発バスは晴海通りに出て晴海三丁目の交差点を越えると、晴海大橋を渡っている途中で渋滞に巻き込まれました。晴海大橋の豊洲側にあたる晴海大橋南詰(新豊洲駅前)の交差点が混雑しているようです。ここを右折すると豊洲市場なんです。
しかし、有明方面から豊洲市場へ向かう車も多く、晴海大橋南詰では信号待ちの長い列が。そのせいで、バスはこの晴海大橋上で10分近く足止めされる格好となりました。
ようやく晴海大橋南詰を右折し、ゆりかもめの下を走る都道484号線へ。ここからもスムーズにいきません。青果棟の最寄りバス停「市場前駅前」はすぐ目と鼻の先にあるのに、おおよそ5分かかっていました。
そして、5時〜8時台の時間限定で停車するバス停「水産仲卸棟」へはさらにそこから10分。水産仲卸売場棟は道路の反対車線側ですから信号を右折する必要があり、この信号でけっこう待たされます。
バスに乗っていたほぼ全員が水産仲卸棟のバス停で降車しました。ここで乗車したのは2名だけ。
水産仲卸売場棟の北西側にある場内道路は買い付けを終えて出ていこうとする車両で列ができています。
バスは再び信号まで戻って、向かい側にある管理施設棟の横へ。ようやく終着のバス停「豊洲市場」に着いたのはさらに5分後でした。
新橋〜豊洲市場までバスの所要時間は45分でした
長かった。。。「新橋駅前」の①番のりばを出発してから「豊洲市場」に着くまでの所要時間は実に45分。筆者は混んでいても30分程度かな、と想像していましたからこの結果にとてもビックリです。
豊洲の自宅から新橋の距離を自転車(シェアサイクルの電動アシスト自転車)で走ったところ所要時間は40分でしたから、バスだとそれよりも長い時間かかるのは不思議です(^_^;)
その十数分後にすれ違った後発の豊洲市場行きバスも乗客でいっぱい。満員状態になっている車内の様子が伺えました。
正直なところ、ひとつ手前のバス停で降りてそこから歩いた方が早かったと思います。混んでるな〜と感じたら、勇気を持って早めに降りる決断も必要です。
なお、自動車で訪れていた方も多かったのですが、場内で目に入った2ヵ所のコインパーキングはどちらも「満車」の表示がありました。やはり駐車場は足りないです。
自動車やトラックでお越しの方へお教えしたい重要なポイントとして、7〜18時の時間限定で市場関係者さんは環状2号線が使えます。ただ、豊洲→晴海の一方向のみです。 ぜひ、買い出し後の帰りに、迂回路としてご利用ください。
豊洲市場初日、関係者の皆様お疲れ様でした。ここからスタート、見えてきた課題は一つずつ解決して行きましょう。
時間帯によって出入場口の混雑が見られましたが、水産仲卸エリアから出る際に、特例的に環状2号線を利用できる運用にしています。告知不足ですが、明日からは是非活用して欲しいですね。 pic.twitter.com/qgcxQD7l1r— しげまつ佳幸 江東区議会議員 (@yoch_shigematsu) October 11, 2018
課題とは、見つけたら解決していくもの
開場前の習熟訓練を何度もやった方でさえ、この初日は想定外に大変だったとおっしゃっていました。そのくらい本番と同様の訓練を事前に行うのは難しかったわけです。
ただ、バスが今後も毎日45分もかかるとは思えません。トラックや買い付け人は豊洲市場の慣れていけば徐々に作業時間を短縮化できますし、渋滞するなら車両が集中する時間帯を避けようとするはず。
「こりゃダメだ」と思ったら、じゃあどうしたらいいかを考えて実行する。83年の歴史を終えた築地市場だって、課題をひとつひとつ解決していきながら世界一の市場になったのではないでしょうか。Twitterで愚痴をこぼしているだけじゃ良い市場にはなりません。
それに、11月4日(14時〜)より予定されている環状2号線が通れるようになれば、深夜から早朝にかけて増加する交通量の分散が期待できます。
バスの運行はとてもありがたく、水産仲卸棟や豊洲市場のバス停は市場の敷地内にそのまま入れるため、お年寄りや足腰に自信がない人の支えになる交通手段となります。5時〜8時台に合計21本ものバスが運行していますので、バスに乗車の際には混雑時間帯を避けて、シートに座りながら豊洲市場へ向かうようにしてください。
また、ゆりかもめの豊洲駅から2駅目が豊洲市場のある「市場前駅」です。交通手段のひとつとして、ぜひゆりかもめも検討してみてはいかがでしょうか。