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豊洲の観光みやげに!「豊洲シーフードカレー」を開発した経緯と販売店、個人的な感想を書いてみました

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豊洲の70店舗超が加盟する商店街「豊洲商友会協同組合」は2019年9月22日、創立70周年記念祝賀会の場で「豊洲シーフードカレー」をサプライズ発表しました。

豊洲シーフードカレーは豊洲市場から仕入れたマグロやアサリをふんだんに使用した具だくさんなレトルトカレー。お肉のようなマグロの塊がゴロゴロ入っており、粉末状にした乾燥海老の風味が効いた、高級感あるカレーに仕上がっています。

販売は2019年10月より。場所は豊洲商店街の一部店舗と、豊洲で開催されるさまざまなイベント等で販売するほか、近いうちに豊洲市場でも販売する予定。なお、今のところネット通販は予定していません。

※お待たせいたしました。大好評につき増産しました!下記店舗にて販売中です。

豊洲シーフードカレー 販売店
  • ぶらり家
  • 焼肉 壱番亭
  • 珈琲館 豊洲店
  • デイリーヤマザキ 豊洲駅前店
  • 菅谷精米店
  • ペル・エ・メル
  • 万福
  • たつみチェーン豊洲店
  • パレットショップちばや
  • 伊藤ウロコ(豊洲市場)
  • 有隣堂 ららぽーと豊洲店
  • 美容室ワン・ハート
  • オン・ザ・カナル

※2021年6月現在

“豊洲の観光みやげ”ですので、ネット通販は行っておりません。

日常的に食べるレトルトカレーというよりは、お土産や差し入れとしてのお持ちいただく用途を想定しており、初回生産数は限定1,000食をご用意しました。(※発売から1ヶ月で完売したため、増産中)

もちろん一般の方々にも広く召し上がっていただきたいので、まずはぜひお試しいただきたいです!

豊洲シーフードカレーへの挑戦、2つの商店会がコラボ

豊洲シーフードカレーの特徴は何といってもやはりマグロ。まるでお肉のようなマグロの塊を入れ、ゴロゴロ感をそのまま味わえるカレーにこだわっています。

世界中の魚や青果が集まる世界一の豊洲市場が2018年10月に誕生したのは皆さまご存知のとおりです。

あらゆる食材が街のなかですぐ手に入るという、いわば何でもできる無限の可能性を持つ豊洲商友会(豊洲商店街)が挑戦したのは、マグロを使用した豊洲ブランドのカレー開発でした。

(1回めの試作品を試食したときの様子)

市場内の商店会「豊洲市場商店会」がマグロを供給

まだあまり知られていませんが、2019年になって豊洲市場の中では16の仲卸業者で構成される「豊洲市場商店会」が誕生しました。しっかりと江東区の認定を受けた、最も新しい商店街です。

以前より豊洲市場商店会様からは、地元に寄り添った豊洲市場にしていきたいとご相談いただいておりましたので、ここぞとばかりにご協力をお願いし、豊洲商友会と豊洲市場商店会のコラボが実現。豊洲シーフードカレーに入れる具材の供給面でご協力いただくことに決まりました。

動き出した当初はシンプルなシーフードカレーを企画していたのですが、豊洲市場商店会さんから「マグロを入れてみませんか?」と大胆なご提案をいただき、即決でマグロを採用。

「一緒にやりましょう!せっかくの豊洲市場ですしメリットをフルに活用しましょう!」と言っていただいたときのワクワク感は今も強くこころに残っています。

課題をクリアし、ゴロゴロ感あるマグロのカレーが完成

ただ、不安点がなかったわけではありませんでした。マグロをルウの中に入れて煮込めば身がほぐれ、お客様がパウチ袋を開けて召し上がるときには身がボロボロの状態になってしまう可能性があります。

せっかくのマグロの高級感が薄れるのではないかというリスクと隣合わせだったんですね。現に豊洲商友会メンバーのなかからもマグロの身が崩れる点を危惧する声があり、一度は見送る話も出ました。

最終的に、そのリスクはマグロの仲卸業者・高徳さんとカレー業者さんの二社の努力によって回避でき、うまく塊を残して肉厚なマグロを楽しめるカレーが実現できました。今思えば、即断即決のスピーディーな行動こそがすべての面でプラスに作用したと言えます。

日々お忙しい業務の合間を縫って、マグロをカットするサイズの変更やカレーのルウに合う魚介類の選定、イカは不漁で断念するなど、採用と非採用を調整しながら厳しいコスト要望のなかで試行錯誤していただき、今の完成形となりました。豊洲市場商店会さんと髙徳さん、カレー業者さんには感謝しきれません。

豊洲商友会の事務所で試食のパウチを開けたとき、茶色のルウとともに次々と姿を現したマグロの塊たちを見たときには感激でした。まったく形が崩れていなかったのです。

深川地区にちなんで入れたアサリもカレーにぴったりで、アサリの旨味がよく出ています。この感動をぜひ皆さまにも味わっていただきたいです。

(ご協力いただいた豊洲市場商店会の伊藤会長と髙徳の小川さん)

あっ、あまりハードルを上げすぎるのは良くないですね(笑)でも、本当に美味しいんです!味はたくさんの方々に召し上がっていただけるよう、中辛にしています。

製造は安心安全で信頼ある専門業者に依頼

また、カレー業者は数々のご当地カレーの製造で定評のある業者さんにお願いしました。レシピを告げ、こちらで用意した具材を送ると、ゼロからまったくのオリジナルカレーを製作できる業者です。成分検査や無菌検査といった試験も通り、おかげさまで安心安全でおいしいカレーを製作できました。

(試作品バージョンの様子)

担当者さんには急な具材の変更や大きさの融通を利いていただき、何度もメールや電話のやりとりをして最後まで細かく味を調整していただきました。

ようやく納得のいく豊洲シーフードカレーが完成したのは、なんとお披露目する日の2日前。ギリギリの納期のなかでこちらの要望をお聞きいただき、完璧なお仕事をしてくださいました。

開発のきっかけは、過去の「THE豊洲カリー」の存在を知ったことだった

話が前後しますが、豊洲シーフードカレーを作ることになったきっかけのお話をしておこうと思います。

実は、さかのぼること11年前。2008年に豊洲商友会は「THE豊洲カリー」を発売していたのです。ご存知でしたか!?

豊洲の歴史を調べて偶然発見した「THE豊洲カリー」

当時のTHE豊洲カリーは豊洲商店街のキャラクター“まがりまめ君”をイメージした白花豆に加え、茨城のローズポークや国産野菜を使ったレトルトカレーでした。お子さんでも食べられるよう甘口タイプだったそうです。いつの間にか販売が終わってしまったようで、残念ながら筆者はTHE豊洲カリーを口にしたことがありません。

(2008年に発売した「THE豊洲カリー」。写真は豊洲商友会創立70周年記念誌より)

筆者がこのTHE豊洲カリーの存在を知ったのは今年になってから。豊洲商友会の事務局からお声掛けいただいて「豊洲商友会創立70周年記念誌」の製作を担当することになり、過去の資料からこの70年間の歴史を調べていたときでした。

・・・2008年に、豊洲ブランドのカレーがあった!?

豊洲では2006年〜2009年にたくさんのタワーマンションが誕生しましたし、ちょうど豊洲の人口急増のタイミングと重なっての発売ですから、もしかしたら読者さんの中にはTHE豊洲カリーをご存知の方も少なくないかもしれません。筆者はこれを知ったときには本当に衝撃的でした。

さらに調べると、服部栄養専門学校の服部幸應氏が考案した「豊洲どんぶり」なんてものも!豊洲の商店街は常に積極的に新しいチャレンジをしているんだなぁ、と感動させられました。

(豊洲の歴史は豊洲商友会創立70周年記念誌に詳しくまとめています)

豊洲は観光客が多く訪れる街に急激変

今、豊洲は観光施設やビルが続々とオープンし、THE豊洲カリーを発売した11年前と比較にならないほどたくさんの観光客やビジネスマンが訪れる街になりました。

2018年7月にオープンした「チームラボプラネッツTOKYO DMM.com」はこの1年間で125万人が来場。また、同10月に開場した「豊洲市場」へも連日多くの観光客が訪れています。

それに、豊洲は2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場がいくつもある湾岸エリアのド真ん中に位置し、大会期間中は1日に4〜5万人が豊洲駅を利用すると見込まれている地域です。

(2018年7月のオープン以来、国内外から観光客が絶えないチームラボプラネッツ)

筆者は商店街で事業を営む人間ではありませんし、豊洲を盛り上げたいただの一住民に過ぎません。

しかし、常に変わりつつある豊洲の街を見守ってきた豊洲商友会が創立70周年を迎える記念すべきこのタイミングでカレーを復活させたい!、という想いを豊洲商友会にぶつけてみたところ、これをこころよく聞いていただきまして、そこからスピーディーに事が運び、豊洲シーフードカレーの開発に至りました。

(他のご当地カレーと比較したり、パッケージについて検討中の様子)

まさに、「豊洲のお土産って何があるのかな?」と観光で訪れたお客様がお土産をお探しのときに、サッと手に取っていただけるようなカレーが完成したと自信を持っています。

お買い求めいただいた豊洲シーフードカレーをご友人やお世話になっている方にお渡しする際には、ぜひこの記事に書かれているようなストーリーがあったことをお話いただければ幸いです。

70周年祝賀会で130名を前にお披露目

完成した豊洲シーフードカレーを皆さんの前で初公開する場となったのは、2019年9月22日に豊洲シビックセンター(豊洲文化センター 7Fホール)で開催の「豊洲商友会協同組合 70周年記念祝賀会」。

この日、お祝いに駆けつけてくださった山﨑孝明江東区長をはじめとする約130名のご来賓・ご出席者が見守るなか、豊洲商友会は日頃の活動内容を紹介しました。

豊洲の複数ビルでハチミツを作っている「豊洲みつばちプロジェクト」、外国人観光客に商店街を知ってもらおうと新たに作成した短冊状の「豊洲 多言語マップ」、今年も10月27日(日)に開催する「豊洲ハロウィンパレード」など1年を通じて開催しているさまざまなイベントの内容などを報告しました。

そのなかで、豊洲シーフードカレーが初公開となったのです。

たつみチェーン豊洲店の村松さんが手に持っているのがまさに豊洲シーフードカレー。

御列席の皆さまから驚きの声と同時に温かい拍手が聞こえると、カメラを担当していた筆者はファインダー越しに目が熱くなりました。あぁ、本当に完成したんだなと、改めて豊洲シーフードカレーの誕生を実感する瞬間でした。

祝賀会では、豊洲市場より届けられた本マグロの解体ショーを実施。解体したマグロはその場で寿司にし、御列席の皆さまに振る舞われました。

豊洲シーフードカレーの販売価格と販売場所について

完成しただけで終わりではありません。じゃあ、豊洲シーフードカレーはどこで販売するの?という一番重要なお話が残っています。

前述のとおり、開発の経緯としては“観光や何らかの用事で豊洲にわざわざ足を運んでくださった方がお土産にと買って帰っていただけるようなカレー”を目指して作りました。つまり、お土産の用途がメインです。

価格は税込680円。

豊洲ブランドとして恥じないよう前述のようなこだわりを持ってしっかりコストをかけて製造しているため、日常的に食べるような普通のカレーより少々お高めなお値段になっています。

現在、豊洲には「豊洲はちみつ」「豊洲はちみつマドレーヌ」「豊洲はちみつレモンケーキ」といったスイーツのお土産があり、売上はかなり好調と聞いています。そして、豊洲みやげのラインナップに新しくこの「豊洲シーフードカレー」が加わりました。

(お土産に人気の豊洲はちみつレモンケーキ)

「豊洲シーフードカレー」の販売場所は、他のはちみつ製品のように、豊洲商友会加盟店(豊洲商店街)の一部店頭や豊洲エリアで開催のイベント等で販売しているほか、豊洲市場内の店舗でも販売する方向で話が進められています。詳細がはっきり決まりましたら当記事に追記しますので今しばらくお待ちください。

新たに誕生した豊洲ブランドの「豊洲シーフードカレー」。初回はわずか1,000個のみのご用意となりますので、豊洲商店街や豊洲市場を訪れた際には、ぜひお早めにお買い求めいただきたいと思います。

また、豊洲にお住まいの皆さまにおかれましては、どうぞ応援よろしくお願いいたします。

最後に、若手とともに豊洲を良い街にしていこうと考えていらっしゃる渡辺哲三理事長や、新しいチャレンジを積極的に応援してくださる理事の皆さんにたいへん感謝しております。

豊洲シーフードカレーの開発をお手伝いさせていただくチャンスをいただき、また大好きな豊洲の盛り上げに少しでも関われたことに、とよすとはとても幸せです。本当にありがとうございます。

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