2015年6月5日〜7日にかけて、日本ワイナリー協会が主催の「第1回 日本ワイン祭」が豊洲公園で開催されました。豊洲駅からすぐのアーバンドックららぽーと豊洲のすぐ横とあって、地元の人はもちろん、多方からの来場客で大賑わいを見せていましたよ。
北は北海道、南は宮崎県まで、38のワイナリーから国内ワインが勢揃い。1杯300円と気軽に飲めるものもあれば、1杯1,800円もする「岩垂原メルロ2010」(長野県)などの高級ワインまで集まり、ワイン好きにはたまらないイベントとなりました。
豊洲公園という場所がら、ファミリー層向けにベンチや芝生が多いことから非常に過ごしやすい場所です。地元の人はレジャーシートやテントを持参して、軽いピクニックのように楽しんでいる方々も多くいらっしゃいましたね。
入場料金の代わりにグラスを200円で購入。これを持って、各ワイナリーのテントを回って、さらにそこでワイン料金を支払って飲む形です。
土日は開場時間の11時でも多くの人が並んでいまして、取材に行った13時ごろには入場規制が実施。筆者は15分ほど列に待機することに。すごい行列でした。
各地のワインが楽しめて盛り上がった一方、課題も多くみられました。
開場時間から間もなく完売のワインが出てきました。なかなか飲むチャンスのない地方のワインを飲めるとあって、珍しいワインを求めて一部のワイナリーへ来場客が集中したのでしょう。
21時(7日は20時)まで開催のイベントにも関わらず、お昼には完売のワイナリーが出てきてしまったため、急遽、運営側は200円としていたグラスを無料で配布(7日の13時ごろ)。
「お目当てのワインを求めてわざわざ来場したのに売り切れてガッカリしたお客さんを想っての対応」(運営)とのこと。
各地から出店してるワイナリーにとって、ワインを無限に会場へ持ってこられるわけもないので、完売というのはある程度仕方がないことでしょう。グラスを無料にしたことは後から来たお客さんにとっては嬉しいことですが、先に200円払って入場したお客さんの中からは不満の声が上がっていました。
第1回ということで、運営側もこれほどまでに多くのお客さんが訪れるとは想定していなかったのでしょう。来場客数は3日間でおよそ1万5000人となったそうです。
嬉しい誤算だったとはいえ、入場規制で長蛇の列で待ち、いざワインを買おうと思ったらワイナリーのところで再び行列。挙句の果てには並んでいる途中でワインが完売するなど、こういった不満要素は改善すべき課題といえそう。
来年には第2回が行われる予定ではありますが、こういった点を踏まえて次回からはワインの量を多めに用意する、並びやすいように列を整備する、並んでいる人へワインの在庫状況を随時連絡する、などといった対応をお願いしたいところです。
休みの日の昼下がりに、潮風を心地よく感じながら豊洲公園で日本各地のワインを飲む。この日本ワイン祭というイベントそのものは非常に素晴らしいと感じました。あとはこれをどううまく運営していくかが今後の課題でしょう。
筆者は岩手県のエーデルワイン「五月長根葡萄園2014(白)」と同「星の果樹園ナイアガラ(スパークリングワイン)」、栃木県のココ・ファーム・ワイナリー「2013足利呱呱和飲(あしかがここわいん)」と「2012風のルージュ」をいただくことができました。個人的には甲州シャルドネを使った「2013足利呱呱和飲」が気に入りました!
オクトーバーフェストのようにお酒を題材にした良いイベントですし、ぜひ課題をクリアして来年も開催してほしいと思います。とよすとでは来年の取材も行いたいと思っておりますので、何らかのかたちで「日本ワイン祭」にご協力したいと考えています。