東京商工会議所・板橋支部が豊洲・築地を視察。意見交換が行われました

2017年11月29日、東京商工会議所・板橋支部の商業分科会が主催する築地・豊洲視察会が行われました。

豊洲市場が開場するにあたり、豊洲商店街の客足はどう変わるのか、豊洲の街にどんなが影響があるのかなど、意見交換も実施。参加した約30名ほどの参加者を前に、豊洲商店街や豊洲町会のメンバーが登壇。豊洲商友会の渡辺哲三理事長と豊洲町会の小安勤会長がさまざまな想いを語りました。

渡辺氏は「小池都知事が2016年夏に市場移転の延期を決定してから我々はだいぶ振り回され、いろいろなものが遅れました」と、開口一番に現在の東京都を批判。最近になってようやく2018年10月という開場時期が見えてきたものの「千客万来施設(市場に併設する予定の商業施設)ができないのなら開場は認められないというのが商店街の考え」と、未だに都がうやむやにしている賑わい施設の状況に釘を刺しました。

豊洲市場が開場していれば今頃は多くの人が豊洲を訪れているはずですし、「豊洲ぐるり公園」が全面開園していたでしょうし、市場そのものだけでなくより広い範囲で街が盛り上がっていたはずです。

(豊洲商友会 渡辺氏)

「今年は100キロの蜂蜜が採れるようになりました。これ以上においしい蜂蜜はないと自負しています」と渡辺氏が紹介したのが豊洲の養蜂場で作った「豊洲はちみつ」です。2017年は100kgも採れ、ビールやジュース、カクテル、ケーキ、パンに使って豊洲はちみつブランドの商品が少しずつ拡大。これも、市場がオープンしていればもっと注目を浴びていたことでしょう。

また、豊洲には豊洲商店街とシエルコート商店街の2つの商店街があり、合計すると100軒弱のお店が会員となっていることにも言及。もちろん、会員になっていないお店もありますから、合わせると豊洲には数百軒を超えるお店があります。

驚いたのが、今や毎年恒例となった「ハロウィンパレード」がマンションに引っ越してきた若い人からの要望で始めたという事実。豊洲は新住人の声をどんどん反映していく姿勢なんだと確認できて、豊洲を盛り上げたい気持ちを持つ筆者は非常に嬉しかったです。

そんな商店街と住人とが一緒になって豊洲を盛り上げていくのが一番良い形だとは思うのですが、2017年秋に開催された「豊洲水彩まつり」は素晴らしかったですね!

「秋の豊洲水彩まつりは(豊洲5丁目と6丁目の間にある)東電堀で開催し、企業さんも出店しました。こちらは場所がいいので去年よりも3〜4倍のお客さんが来まして、多くの人に楽しんでもらえたかなと。これからも水辺を楽しめる活動をしていきたいです」と、来年の水彩まつりにも期待が持てる発言を聞くことができました。

参加者からの質問で、市場が移転すると豊洲商店街の利用客はどうなる?といったものがありました。

これには渡辺氏が水産や青果、その他の業者も含めて850社ほどが移転してくると解説した上で、「現在、築地市場の車の出入りは13,000台ほど。しかし、働いている人は市場外に駐車場を借りている人が多いそうです。豊洲の場合は働く人の駐車場を市場内に用意しているので、車の出入りは現在の13,000台よりは多くなると見ています」とのこと。これは周辺住民にとって、やはり豊洲市場は迷惑施設と思わざるを得ない要因のひとつとなりそうですね。。。エンジン音や排気ガスの匂いなど、心配している人も多いはずです。

もうひとつ、大型スーパーはどうなのか?といった質問がありました。

豊洲町会の小安氏は「この地域ならではの特異性があり、商店街にはほとんど物販はありません。米屋と布団屋、たつみチェーン(スーパー)のほかはほとんど飲食店。でも、昼は入れないほど混雑しています。夜も居酒屋には入れないくらいサラリーマンでいっぱい」と、販売系のお店は少ないことを説明。

(豊洲町会 小安氏)

 

続けて「大型スーパーのおかげで、豊洲・東雲は物販の商店が成り立たない。東雲は全滅しました。豊洲は1〜6丁目まであってすごく広く、特に6丁目の高層マンションから豊洲の商店街まで行くには距離があります。6丁目の高層マンションは“市場ができて千客万来施設ができて、みなさんの台所の物が新鮮で安く買えますよ”という触れ込みがあったのですが、それが今できていないので住民から不満が出ています」と、市場の開場延期が住民の暮らしにも影響していることを指摘しました。

「豊洲はどんどん開発が進んでいるし、マンションもまだできる。豊洲はこれから事業をやる人には魅力のあるところかもしれないし、子どもが多くて小学校も増築しているくらい過密な地域で、すごく特異性のある街です。そんな豊洲では企業も町会も商店街も他の地域にないイベントを開催しています。劇場やライブもできるし、人の集まって素晴らしい豊洲になると思っています」と言い、意見交換会を終了しました。

45分という短い時間でしたが、渡辺氏と小安氏からは熱の込められたたくさんのお話があり、参加された東京商工会議所・板橋支部の商業分科会の皆さんは改めて豊洲という街がどんな街なのか、市場の移転にどんな想いを持っているのか、を理解していただけたかと思います。

東京都が実施を決めてしまった不要な追加工事の入札が3回連続で不発で終わるなか、本当に豊洲市場が2018年10月に開場できるのか不透明感の強さを感じています。都が再び延期を決断すれば、業者や住民など多くの関係者は都への不満を増幅させることとなるでしょう。豊洲の住人としてはこれ以上いろいろな迷惑行為に巻き込まれたくないのが素直な気持ちです。