移転延期後、はじめて豊洲市場を訪れた小池都知事のコメントに豊洲住民の筆者が感じたこと

2017年9月9日(土)、東京都は豊洲市場にほど近い豊洲6丁目の住民を対象とした豊洲市場の見学会を実施。

住民からの強い要望を受けて実施された見学会であったものの、これに合わせる形で同日には小池都知事が市場を訪れ、住民と一緒に見学を行いました。

(注:写真は過去の見学会のもの)

 

小池都知事は2016年の夏に知事に就任後、豊洲市場を訪れたのはこれが2度め。自身が市場移転の延期を決定してからは初の見学です。

今思うと、小池都知事はたった1度の見学で移転延期を決めてしまったんですね。。。

2017年6月に市場の移転を再決定したものの、東京都では豊洲市場の地下空間に追加工事を実施し、2018年6月までに完了させる計画。2018年夏もしくは秋ごろに移転・開場となる見通しです。

専門家の見方では地下空間は市場のメンテナンスのために必要な空間とし、追加工事は不要との話ですが、移転反対を訴える一部の業者から執拗に地下空間の存在を問題視する声が挙がっています。追加工事など移転に関わる費用は55億円にのぼる見通し。それでも都が追加工事を行う理由は多額の税金を投入してでもこれで幕引きを計りたい考えだからです。

これこそ無駄な税金でしょう。メンテナンスは必要ですからおそらく地下空間は完全には埋め潰さずに周囲をコンクリートで固めるなどして、土が見えない形で空間を残すのではないでしょうか。完全に空間を埋めてメンテナンスができなくなる方があとあと問題になります。

地下も地下水も土壌も、生鮮食品を扱う取引場ではまったく関係ないのに、市場移転をどうしても食い止めたい移転反対派の方々が、移転したくない理由を苦し紛れに延々と挙げた結果がこうなってしまったのです。

(上は東京パラリンピック3年前カウントダウンイベントの際の写真)

 

加えて、それは小池都知事がいつになっても豊洲市場の「安全宣言」を出さないことにも言えます。昨年にたった1度の見学で移転延期の大決定を下したものの、この1年でわかったことは都の代表が“嘘つき一級建築士”と“労働組合”の言葉によって巧みに操られていたという事実のみ。市場移転の是非を検討する会議では“反対派の息がかかった座長”が独裁とも言える形で議論を進めたことも、多くの不信感を誘う結果となりました。真剣に議論できない、野望に満ちた男たちによって完全に弄ばれた小池都知事はある意味で被害者かもしれません。

(上は春に築地市場で行われた移転反対派による会合)

 

とはいえ、小池都知事の大雑把な決断のせいで豊洲全体は多くの風評被害にあう形となり、築地市場で事業を営む業者の女将さんで構成される築地女将さん会は豊洲のことを「毒洲」と呼んだり、「毒のある所」と幾度と表現したり、公衆の面前で豊洲をさんざん傷つけてきました。

移転問題ではついつい小池都知事への動向が注目されていますが、筆者としては築地女将さん会から豊洲住民への謝罪を待っています。なかには謝罪されても許せない住民だっているでしょうけれども、謝罪するのと謝罪しないのとではまったく意味が違ってきます。ぜひ、豊洲市場の開場前のタイミングで謝罪する場を開いてみてはいかがでしょうか。

 

千客万来施設はまったく先が見えません。豊洲の位置する江東区では、豊洲市場の受け入れの条件として、当初から千客万来施設の併設を挙げてきました。千客万来施設とは複合商業施設と温泉・ホテル施設のことで、同施設には年200万人近い来場者を見込んでいます。ただ、大規模小売店舗立地法によると原則としてそれ規模相当の駐車場整備が必要なのですが、土壌対策工事の影響で駐車場の建設が進まず、商業施設の開業が白紙状態になっているのです。

過ぎた時間は戻せないので、今さら市場の移転が延期になってしまったことを嘆いても仕方がありません。しかし、早急に「安全宣言」を出し、追加対策工事はやっぱり必要ないと決断するのはまだ間に合うのではないでしょうか。

 

「百聞は一見にしかず、みなさんに直接ご覧いただきました。いかがでしたでしょうか?この豊洲市場を皆さんの地域の誇れる施設にしていきたいです」

9月9日の見学会でそうコメントした小池都知事ですが、過去何度か行われてきた見学会では小池都知事よりも先に何百人もの人がすでに見学していますし、なぜもっと早く見学しに来なかったのか。それに、豊洲市場を誇れる市場にしたいのであれば、どうしてそれを小池都知事自らが真っ向から打ち砕いてきたのか疑問です。もう開いた口が塞がりません。

 

 

前もって言っておきますと、とよすとでは一部の政党について偏った記述はなるべく避けたいところなのですが、豊洲民として重要なことですので以下を書かせていただきます。

先の都議会選において、江東区で立候補した中央区在住の白戸太朗議員(都民ファ)が豊洲のことを「話題の爆心地・豊洲」と言っており、多くの豊洲住民が心を痛めたことを忘れていません。そんな白戸氏がまさか第1位で当選するとは誰が想像できたことか。

その白戸氏は今になっても豊洲市場に対する自身の立場を明らかにしておらず、本当に議会でしっかり議論してくれるのかが疑問でなりません。8月30日行われた豊洲市場に関する臨時の予算審議の場では

「今回は、豊洲新市場への移転を進めるための予算を審議する場で、各党の代表質問が続きました。
各党のスタンスが明確になる中で、いつの間にか移転推進から移転にブレーキをかける立場の会派も。
政治の難しさと深さを、あらためて実感させられる時間でした。
ともあれ、自分が信じる事を大切に進めるのみです。」

と、なぜか審議する場におりながら各党の実況レポートするのがお仕事のようで、ご自身はとりあえず席に座っていただけだったもよう。せめて自分の考えくらいはFacebookに載せてほしかったと大半の支持者は思ったことと思います。

臨時議会が始まっています。今回は、豊洲新市場への移転を進めるための予算を審議する場で、各党の代表質問が続きました。各党のスタンスが明確になる中で、いつの間にか移転推進から移転にブレーキをかける立場の会派も。政治の難しさと深さを、あら…

白戸太朗さんの投稿 2017年8月30日

 

小池都知事は風評の払拭のため「情報発信をしていきたい」とのこと。それがこれまでのような間違った情報発信だと非常に困ります。

→ 豊洲市場を見学し、世界に誇れる良い市場になると確信できた

 

今後、とよすとでは小池都知事や東京都の動向を注視していきたいと思いますし、どういった情報発信が行われるのかも見定めたいです。

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