東京五輪ボランティア希望者は普通に登録しようとすると間に合わないかも [2017年11月 区政報告会レポート]

2017年11月19日(日)、江東区議会議員の西垣誠氏が開催した区政報告会に参加してきました。

まず、前区議会議員の高橋めぐみさん(自民党)がご挨拶。以前に開催された豊洲街歩きツアーにも参加されていて、もっとも豊洲のことを考えていそうな議員さんだと思ったのですが、都議会選では惜しくも落選されてしまいましたね。次回の都議会選まで空き時間がありますし、今は保育施設のお手伝いをしようと考えているそうです。

 

さて、今回の区政報告会では江東区や東京都がどんなことをやって今後どんなことをやろうとしているのか。西垣氏の口からは我々の生活に関わる様々なお話を聞くことができました。

 

 

深川五中前の歩道橋について

ずっと筆者が気になっていたのが、晴海通りにかかる深川第五中学校前にある歩道橋についてです。これを撤去し、横断歩道を設置するといった計画があるのですが、2016年5月にPTAや町会長とともに要望書を提出したそうです。

しかしながら、警視庁の方がYESと言っていないんですね。あそこはなぜか3辺のみが横断歩道で1辺が歩道橋という造りになっている交差点で、結局は歩道橋を登らずに横断歩道のない場所を通ってしまう歩行者・自転車が多いのが現状。

一方、東京都の担当者は積極的に歩道橋の撤去と横断歩道の設置をやりたいと言っているそうで、あとは根気よく要望を届けるしかないみたいです。早くても再来年度になるだろうとのことで、まだまだ先になりそう。

 

 

認知症対策

子どもが多い豊洲ですが、江東区全体で見てみるとやはり高齢化の進行は避けられません。そこで江東区では認知症対策として、新たにふたつのサービスを2017年11月から開始しています。

①ひとつは「おかえりリサーチGPS」の貸出。認知症の人のポケットに入れてもらって、自宅にいる家族が認知症の方の居場所を特定できる機器が「おかえりリサーチGPS」です。最初の3ヶ月は無料で、4ヶ月目からは月に7,000円程度でサービス提供するとのこと。区内の長寿サポートセンターで申し込み可能。豊洲の長寿サポートセンターの場所は豊洲シビックセンター3階です(豊洲長寿サポートセンター)。

②ふたつめは「高齢者見守りアイロンシール」。個人を特定できる番号のついたアイロンシールで、認知症の方の服につけて使います。衣服の内側やカバンの内側に貼っておいて、万が一のときに警察官が番号を調べて個人を特定できるといった便利なシールです。8枚1セット。こちらも長寿サポートセンターで無料で配布中。ただ、現在だと土日はサポートセンターの電話がやっていないので、改善するよう要望を届けているところだそうです。

 

 

中央防波堤外側埋立地

ここ最近動きがあったのが「中央防波堤外側埋立地」です。どの区にも属していない東京湾上の埋立地のことで、江東区と大田区がそれぞれ100%自分の区の土地であると主張するなか、都に調停を申請していました。お互いに調停が出たらその結果を飲もうという話だったのに、大田区が納得しなかったのは皆さんもここ最近のニュースで知っているかもしれませんね。

大田区が訴訟を起こしたため、江東区の山崎区長は2018年1月に出廷しなければならないそうです。これが区長の公務遂行に響かなければ良いのですが。解決には3年ほどかかると言われていて、中央防波堤外側埋立地の開発はさらに遅れることになるでしょう。

豊洲市場もそうですが、江東区はいろいろ外から突かれて生産的な活動が阻害される傾向がありますね。なお、これを小池都知事が仲裁すればいいのですが、西垣氏の感じる範囲ではその様子はなさそうだとのこと。

 

 

平成28年度(2016年度)決算

江東区の収支。決算のお話です。数字に強い人ならぜひチェックしてみてください。とよすとではシンプルにわかりやすいところを掻い摘んでまとめておきます!

江東区の平成28年度(2016年度)一般会計予算は1,917億円でした。歳出は1,871億円。大江戸温泉物語からの入湯税(特別区税)は平成27年度は8,000万円でしたが、これが平成28年度は9,000万円に大幅増となりました。外国人利用客が多かったのでしょうね!大江戸温泉はいつ行っても外国人の方々がたくさんいますもんね!

江東区の貯金と借金について。平成28年度の貯金は1028億円、借金は312億円ほど。ざっと700億円ほど貯金が増えていることになります。

人口は平成31年度には52万人へ。豊洲・有明・亀戸に大きなマンションができ、しばらくは人口増加が続くとみられています。

なお、子どもや高齢者につかう扶助費は平成28年度で636億円となっています。先ほどもご紹介した江東区の一般会計予算1,917億円のうち約三分の一は子どもや高齢者に使われています。ちなみに、江東区のお年寄りの人口は約11万人です。

インフラ整備は予算不足が懸念されています。区の施設についての改修・改築費用は今後30年で約4,740億円を必要としてます。まったく予算が足りない状況ですね(^_^;) 先ほど区にはたくさんの貯金があるとの印象を受けましたが区の施設の改修・改築のことを考えるとぜんぜん予算が足りない。。。

また、ふるさと納税によって区に入る税収が減っていることもちょっと心配です。平成28年度の全国のふるさと納税実績は前年度比1.7倍の2,844億円と見込まれていて、江東区では平成27年度にふるさと納税によって税収が7億円減りました、平成28年度はさらにふるさと納税による減収額が拡大し、13億6000万円の税収が減る見込みです。つまり、返礼品が嬉しいふるさと納税ですが、広い目で見ると地元の予算が減ってしまい、結果的に公共サービスの低下につながるのは怖いことだと思います。

西垣氏は区で防災対策を拡大しなければならないと考えているそうです。例えば、荒川が決壊したときの対策は複数の区でやっており、先日の衆議院選挙で江東区(東京15区)で当選した秋元司氏も荒川の対策については力を入れているとのこと。

ちょっと難しいので言葉だけでも頭に残しておくと良いでしょう。「都区財政調整制度」についてです。東京23区の各区に偏りがないように税を配分するという制度で、都が23区の税金をいったん吸い上げて、そのうちの55%を区に等しく配分し、45%は都がもらいますというものです。

配分される交付金は①普通交付金、②特別交付金、の2種類。人口数や事業所の数、公園の面積などによってこれら交付金の額が変わってきます。ちなみに、港区と渋谷区は交付金に頼らずに区の財政だけでやっていけるんだとか。港区は人口が少ないわりに高額納税者が多いため、区を運営するために必要な予算が少なくて済み、交付金に頼らずに区の財政だけでやっていけているそうです。江東区はどちらの交付金ももらっていますよ。

 

 

東京五輪でボランティア希望者は早めのアクションを!

東京オリンピック・パラリンピックの「東京2020大会」におけるボランティアについて。都だけでなく区市町村からもボランティアを募集します。ボランティアは9万人必要とされていて、2018年夏ごろに募集開始予定。しかし、このときに手を挙げてもボランティアになれない可能性があるとのこと。

どうして募集開始時に申し込んでもボランティアになれない(かもしれない)のか。西垣氏によると、都はすでに何らかのボランティアに登録している人を優先的に受け付ける可能性があることを指摘します。なんだかんだ言って、オリンピックに関わりたいという人がたくさん手を挙げ、9万人はすぐに埋まってしまうだろうと。

そのようななか、江東区では「KOTOおもてなしコミュニケーション講座」を実施しています。どうしても東京2020大会でボランティアとして参加したい人は「KOTOおもてなしコミュニケーション講座」に登録したり、都のボランティアをやったり、今から早めにボランティア活動をしておいた方がいいと助言していましたよ!

 

 

公共サービスの整備はまだ足りない!保育施設も足りない

筆者も気になっている地下鉄8号線についてのお話もありました。「江東区長期計画の展開2018」(検討中)についてです。オリパラの準備、南部地域の公共施設、南北交通(地下鉄8号線)、災害に強い街づくりなど7つを検討。また、オリパラに向けて公衆トイレの洋式化も進める計画です。また、電柱の無電柱化。オリパラの開催会場の多い江東区では外国人観光客に向けて戦略的・効果的にPRなどを行っていきます。

豊洲も含まれる南部地域における公共施設の整備も気になるところですね。以前区政報告会でも取り上げられましたが、大型マンションなど30戸以上の集合住宅を購入すると必ず購入費用のなかから江東区が125万円徴収しているのが公共施設整備協力金。

この公共施設整備協力金はすでに412億円もたまっています。一気に人口が増えて公共サービスの提供が疎かにならないようにするための費用がこれです。西垣氏はこのたまったお金をいつまでも貯め続けずに、現在手薄になっている有明地区の公共施設の提供に使おうと考えているとのこと。確かに、タワーマンションがどんどん建ったり、ついには有明西学園も開校する有明エリアはもっと公共サービスの拡充が必要だと思います。

有明の話を続けると、臨海副都心有明北地区の2-1-A地区に新マンションが誕生します。トリプルタワーも建設中です。それぞれのマンションには保育所もできます。

教育関連・待機児童問題について。保育園が足りない状況は完全にイタチごっこになっています。保育園を作れば人がやってきて、人がやってきたら保育園が足りなくなる。それでも対策は進める必要がありますよね。区の待機児童は増えています。

 

一方の幼稚園について、なんと江東区はほとんど幼稚園が定員割れで空いてる状況なんだとか。

 

 

今後、豊洲や有明などの湾岸エリアがどう変わっていくのか、住みやすく進化するのか、非常に興味を持って注視しているのは筆者を含めたくさんの住民がそうでしょう。とよすとでは引き続き江東区や都の動きを皆様にわかりやすくお伝えできるよう努めていくつもりです。